地域商業文化を創造する会 2月講演会議事録

【日 時】

2月13日(金)17:00〜18:30(開場16:30)

【会 場】

長野ターミナル会館 国際ホール

【講 演】

演題:「想像力が生み出す最高のホスピタリティとマネジメント」
講師:人とホスピタリティ研究所
   代表 高野 登 氏

【参加者】

62名(前年38名)


▲高野 登 氏

▲4C会村山会長


▲会場風景


▲会場風景


▲会場風景

 

 母校長野商業高校で培った信州商人道とは「たとえ最小の結果しか見えなくても最大の努力を惜しまない」というものでした。私が渡米した70年代、日本は高度成長期にあり成金の日本人に対し米国では偏見や差別的な対応も感じられる時代でした。徐々にそれも解消されていきましたが辛い経験も多々ありました。ただニューヨークは多くの人種が集まる大都市で外国人を認めてもらいやすい国際的な都市でした。
 きれいに保つことは大切ですがきれいごとばかりではうまく回りません。やるべきことはやり、守るべきことは守るという当たり前のことが出来ない人が多いです。気に入らない人や気に喰わないことをする人がいても自分の中でこんな人間もいるのだと常に客観的に見ることも大切です。天が味方している人と天に見放されている人がいますがこの心構えが肝要です。
 事業を考えた時に事業を構想する力がある人と事業を継承する力がある人がいます。前者は無から有を産める人です。近年AIがとても進化しており多くの場面で活用されています。ChatGPTに今より良い生活をするにはどうしたらよいか尋ねた時、「今すぐ離婚して私とすぐ結婚することです」と回答されたことがありました。奇抜な回答ですが実現できない答えでした。これは開発者の考え方を継承しているだけです。どんどんAIは上書きされていきますが人間と違い新しいものを生み出すことはできません。感情や共感を深く理解することやゼロから創造(creation)することや想像(imagination)する能力は備わっていません。問題は人間としての能力を使い切れていない人がとても多いということです。常に創造・想像し続けることは人間としての能力でとても大切なのです。
 過去に日野原先生(元聖路加国際病院長/理事長)の病院で何度か講演をさせていただく機会がありました。その際、長生きの秘訣についてお聞きしたことがあります。先生から頂いた言葉に「たまには不義理なさい」というお言葉でした。律儀に何でも引き受けて対応していては体がもちません。不誠実と不義理は違いますよ、と言われとても気持ちが楽になりました。講演会の主催者からしてみれば一講師を探しているだけで私じゃなくても代わりはいるのです。そう思うことで自分のために使える時間がとても増え肩の力が抜けました。自分の時間は自分で作り出さねばなりません。可能な限り創造・想像する力を磨きあげて活かしていくことの必要性に気づきます。人生を面でとらえたとき3分の1は働いています。人生のど真ん中は労働しておりそこでは多くの人との出会いがあります。人と接するときは知恵を使うことがとても大切で十人十色違うはずです。時には恨みや妬みを覚えることもあるでしょう。しかしこの記憶をいつまでも持つのではなく何かをそこから客観的に学び取り今後に繋げていくことが大切なのです。
 優秀とはやさしさに秀でていると書きます。「優」という字は「人」と「憂」から成り立っています。「憂」は心の痛みや思いやりを意味しており他人の悲しみを感じ取ることが出来る人を象徴しています。本当の優しさとは、相手を思いながらも、必要なときに厳しくできる強さを持っていることです。相手のためを思って行動できる力こそが「優しさ」の真髄なのです。リッツ・カールトンの精神を浸透させる手段として"情熱を込めて毎日のように語る"というものがあります。初めは部長クラスに浸透させ、次にマネジャークラスに浸透させ、最後に最前線のスタッフにまで浸透させていく。リーダーであるあなたが情熱を最前線のスタッフに100%伝えようと思うなら、あなたは100では駄目なのです。情熱は伝えるごとに薄まるからです。最前線が100でいるためには、あなたは400でなければいけない。リーダーでいるということはそういうことです。ホスピタリティの根底にある「利他」とは、自分と同じように他人を大切にすること。想像力と創造力を磨き、互いに高め合って新しい価値を生みだす源泉になることです。言われたことしかやっていないのは“作業”に過ぎない。お客様が言葉にしていない、気づいていないニーズを提供するのが仕事なのです。これは顧客サービスにとどまらず、同僚や上司との関係、地域社会との関わりにおいても欠かせない姿勢です。思いやりの心をもって接することが、職場の活性化や良好な人間関係に必ずつながります。
 リーマンショック後にホテルの稼働率が1桁台まで落ち込んだ時がありました。その時のリーダー会議で社長が「私は穏やかな海で優秀な船乗りが育ったことを見たことがない」と仰いました。参加者はこの言葉をマイナスの思いで聞いていました。しかし社長はこの状況を千載一遇のチャンスと捉え、みんなで考え形にして前進していこうと仰いました。全員この言葉に感銘を受けかつてないほどの前向きな議論がかわされたことをとても鮮明に覚えています。そしてこの状況下でもリッツのトップは一人も解雇しないと全リーダーの前で宣言し、とても勇気づけられました。人は勇気づけられたとき想像以上の力を発揮します。リーダーは熱量を伝えることも大切で、これを理解してもらうまで1日30回でも語り続けることが大切です。そうすることで権限移譲出来るようになり部下が育つのです。

 私は毎朝これを唱えて一日をスタートさせます。「自分という存在の何が周りの人を幸せにしているか」今日という日をよりよく生きるために、誰かのために少しでもためになることを行いたい。必要とされ愛されることが自身を豊かするのです。この精神を思い返し、周りの人たちを少しでも幸せにして今日を過ごしたい・・・・と。

以上


地域商業文化を創造する会 3月例会のご案内

日  時 :

令和8年3月13日(金)   午後6時30分

例会会場 :

長野第一ホテル1Fレストラン   TEL026−228−1211

懇親会会場:

勇 駒
長野市南石堂町1254−15   TEL026−227―4353

議  題:

1.会長挨拶

村山 幸造

2.議題

(1)7年度事業報告案及び8年度事業計画案について
(2)その他

3.ゲストスピーチ

ダスキン祈りの経営研究所 室長 山村 直樹 氏
『ダスキン祈りの経営について』
(紹介者:原)

4.情報交換会

午後8時より
※例会後、懇親会会場までタクシーで移動になります。
ホテル入り口に待機のタクシーまで速やかにご移動願います。

司会進行/例会委員長 花岡 宏樹

お願い  :

※集合時間は厳守にてお願い致します。
※当日の出席の取消はご容赦下さい。

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