当会設立に尽力いただいた元長野県中小企業指導所所長の山口光彦氏に「4C会設立の狙いと存立価値の創造」という演題でお話しいただきました。
1970年代半ば戦後の高度成長が終わり、低成長の時代になりました。この時中小企業対策が弱者救済から研究開発企業を育てる方向に変わりました。77年工業のメーカー中心に異業種交流事業が始まりました。商業へは商店街診断くらいしか対応していませんでしたので、強い個店をつくるために小売業の異業種交流を提案しました。
会の価値は集う人で決まりますし、価値観を共有する同志的組織をつくるために少数精鋭で一業種一社を基本的な考え方にしました。それにより経営を革新し成長を志向する経営トップが出席し、参加各社の競合関係がないことで相互信頼が醸成されました。早い段階で行政が関与せず、自主運営したことも長続きした要因だと思います。4C会の規約や毎月の運営も自主的に決められたものです。
異業種交流事業の核心は、経済環境や消費者のライフスタイルの変化、そして小売業態の変化などを把握し、自社事業領域を明確化し、コアコンピタンスを磨き競争力を強化するトップマネジメント力の強化にあります。4C会設立時には多店舗展開、高度専門店化、郊外店の出店や夜間営業へ取組、その結果が報告されていました。
これからはSNS、AI、IOTなどに対応するため、他社や大学など異業種、異業態と連携するオープンイノベーションがますます重要になると考えます。
|