春蘭の宿さかえやの代表取締役湯本晴彦社長に「大改造!劇的ビフォア―アフター 〜我社の場合〜」という演題でお話ししていただきました。
業績を上げようと一生懸命やりましたが、逆に経営を悪化させてしまいました。優秀そうな管理職を中途採用し、労働組合が出来、裁判になったこともありました。採用、教育、人事の失敗を多く経験しました。また価格を下げて目先の売上を追い、忙しいばかりで資金繰りの悪化にも遭いました。努力するほどゴールが遠のく状態でした。
採用を会社に会う人、いま必要な人を取るように変え、CLメソッドという教育を取り入れ、人事も組織図をやめ全員経営を行うようにしました。CLメソッドとは精神治療にも使われる療法と内観法を組み合わせたものです。一般にはやる気にさせる動機づけを重視しますが、やりたくないこともまず「やる」ところに特徴があります。
具体的には、トイレ掃除をみんなでやり、きれいになることで観察眼が身に付きます。複写ハガキでお礼状を出すことを進めていますが、他人から応援される人になります。研修にマネジメントゲームをとりいれ、ゲームを通じて働くことと儲けることの差を体験してもらっています。不登校や非行少年の就労体験を受け入れており、指導することでスタッフが自ら成長していきます。第2回旅館甲子園でグランプリが取れました。
この体験から、人は育てるものではなく、自分で育つものだと思いました。トップが一緒にいたいと思える人になる必要があり、すべて自分の問題であると実感しました。
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