竹村会長に「竹風堂の来し方とこれから」という演題でお話をいただきました。良くまとまった資料をいただきましたので、資料にないお話をまとめさせていただきました。
人生の師匠と呼べる方が2人います。一人目が商業界の倉本長治先生です。30才で箱根ゼミナールに初めて参加したとき「お客様は誰かわかっているか」と問いかけられ、直売に進出することを決意しました。店舗を作るのに10年掛かりました。
また「損得よりも善悪を考えよ」とよく言われていました。昨今食品、菓子、料理の業界で偽装事件が多発しています。表示違反と再利用の2つの問題ですが、消費者やマスコミの過剰反応もあると思います。それ以上に、残った商品の膨大な量を捨てている現状のほうが大きな問題だと思います。儲けを捨てることにもなりますし、貴重な食料を捨てていると今に罰が当たると思います。チャンスロスという考え方もありますが、売り切れごめんという昔からの手法も大切な考え方で、どういう基準で商売をしているのかが問われる時代になっています。
もう一人が活禅寺の徹禅無形先生で、禅を通じて人間を磨けたと思います。3カ月間以上の入院を過去7回経験しましたが、医者や看護師から見るとかわいくない患者のようです。起こったことを甘受(甘んじて受け入れる)し、立ち上がることをしますので直るのも早いようです。昭和45年から社員教育にも取り入れています。強制はしませんが、社員にとって一番役立つ財産になっています。
立地の変化や店舗増築のため、土地の購入や交換は数多くやってきましたが、時間が掛かっても理想を実現してきました。ポイントは相手のメリットを中心に対応してきたからだと思います。
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