日 時:
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平成29年2月24日(金)
午後5時開演
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会 場:
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長野第一ホテル
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講演:
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演題 「日本の美しい食文化を未来に伝えます」
講師 株式会社ミールケア 代表取締役 関 幸博 氏
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▲会場の様子
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▲講師 ミールケア関社長
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▲進行司会 たちばな専務
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<講演要旨>
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先日AOKIホールディングスの青木会長のお話しを聞く機会があり、一生勉強だと仰っていました。いつも新しいことを学び経営に活かしていかなければいけないと強く感じました。両親が商売をしていた影響もあり30年近く前に独立し、たった10坪で創めたオールウェイズという店名の弁当屋が飲食事業の最初でした。父親がいつも言っていたことは商売ではいかに喜んで帰ってもらうかが大切で「お迎え3歩、見送り7歩」の実践だということです。確実に成長することも大切で、売上が右肩上がりに成長する、年輪経営を目指しています。社是として「’’ずく’’出してみんなの夢にLet’s
Try!」を掲げて年輪経営を実践しています。
経営理念を確立することが経営の絶対条件です。当社の経営理念は「’’嬉しさ’’を実感できる会社をつくります。」です。商売はお客様の満足を実現することが大切ですが、顧客満足のためには社員が幸せを感じられることが基本になります。社員が互いに相手を思い合う人になる、社員の質を高める、人づくりこそすべてです。そのため社員には失敗を恐れずチャレンジすること、お互いにカバーし合うことの大切さを話しています。人にしてもらいたいことを人にしてあげる社風をつくり、全社員がミールケアの使命を語れることを目指しています。この社風が出来上がれば正しい戦略と戦術の付加により会社はいつまでも繁栄し続けることができ、社会から尊敬され、お客様がファンになってくれると思います。
昨年 幼稚園や保育園の給食サービスを通じて、和食の伝統と和文化の素晴らしさを発信し、次世代の子供たちに伝えていく、食育教育に力を入れていく「考食師」による給食サービスの実践が日本サービス大賞に輝きました。educeには引き出すという意味がありますが、考食師という食育の伝道師を確立し、ミールケアの「educe食育」で子どもの未来に貢献し社会を変えてみたいと思っています。食育の先生である考食師を育成するプログラムには、一般的な栄養士や調理師の知識技術以外に日本の食文化の歴史、農業体験やプレゼン力の強化も入れてあります。合格率は50%でレベルを高くしてあります。この取り組みの成果は子供たちが休まなくなることですぐわかります。風邪をひきにくくなり、アレルギーが改善されます。親からはアレルギー対策と会話が増えることを評価していただいています。園の先生たちは食育を通じて園の評価が上がり、入園の願書が120%になることにより評価をいただいています。いい会社だねという評判は最善の紹介状になり、8年前に東京に進出してから、一切の営業をしないで300件の委託を受けるようになれました。
園児からシニアまで3世代で家庭料理を楽しんでもらいたいという思いで自然食ビュッフェレストラン「みーるマーマ」をつくりました。食材は地元を最優先した地産地消で、園の給食と同じ味付け・食材で植物性のダシを使っています。安全安心の自然食を提供するために契約農家、生産者の皆様との協力にも力を入れ業務提携も進めています。
耕作放棄地を活用して体験農場「みーるんヴィレッジ」をつくりました。よみがえれ!アップルラインを合言葉に10年がかりで取り組んできた事業です。周辺は高速道路が開通した後沿道サービスの店が衰退し、農家の高齢化に伴う耕作放棄地が年々増えている地域です。農園の他にビュッフェレストランみーるマーマ、カフェそよかぜ、ベーカリーちょっとみーる、和菓子庵まつりやの4店舗を開店しました。調理ができる施設も完備しました。農業体験や収穫体験、調理体験ができる田園や農園が取り囲む食育のテーマパークとして育てていきたいと思っています。
社員の質を高める人つくりのために教育にも力を入れています。そのために一般財団法人日本educe食育研究所を発足させました。考食師の発表会をKIDS MEAL全国食育大会として開催し、社内教育に役立てています。毎月8回全国各地で勉強会を開催し、全社員が毎月どこかの勉強会に1回は参加してもらっています。人間力を高めるため四書五経から学ぶ勉強会「社内木鶏会」も続けています。
IoT・ビッグデータ・人口知能・ロボットなど次世代の技術が実用化される第4次産業革命がまじかに迫っています。第4次産業革命に対応してスピーディに変革できれば人手不足解消のチャンスや潜在需要の掘り起こしのチャンスだと思います。中間層が崩壊しますので今のままだとジリ貧になります。痛みを伴うことがあっても転換が必要ですし、転換にあたってはスピード勝負になると考えています。この変化に対応するため、当社は食育のミールケアとしてIoEの時代に対応していきます。今まで培ってきた事業、みーるんヴィレッジ、みーる農場、みーる劇団etcをプラットホーム化し、食を提供する企業から、食を通じた教育企業へ転換すべくオウンドメディア化を進めていきたいと考えています。「健康な社会をつくりましょう」をビジョンにし、今から未来に向けて進んで行きます。
(文責/関 隆之)
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