
▲長野県立大学大学院 片田 保教授

▲例会の様子

▲例会の様子2

▲例会の様子3
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長野県立大学大学院の片田 保教授より「企業経営にとって社会問題はチャンスか」という演題でお話いただきました。経営コンサルティングと聞くと怪しく思われる方も多いと思いますがシンクタンクや新規事業立上げ時の経験を活かし講義しています。急速な経済発展の反面で外部不経済により環境問題に発展している事象が存在し地球温暖化が引き起こす異常気象もその一部です。みんなが困っている時だからこそ企業経営のチャンスがそこには存在します。何が問題なのか探すことで大きなビジネスに繋がる可能性があります。
近年注目されているパーパス経営は「社会に対してどのような存在意義を出して、どのように貢献するのか」を掲げて経営することです。経営理念に多くの企業で、社会・貢献・豊か・未来・私たちなど・・・を挙げています。結果きれいごとなのではないかと思われがちですが、経済的価値(利益の獲得)と社会的価値(社会的課題の解決)を両立させた経営(Creating Shared Value)が注目されています。
エシカル消費という倫理概念も浸透しつつあり消費者の意見を積極的に取込みSDGsの概念を上手に盛り込みながら商品開発を進めている企業も多く存在します。
人間には過去の経験をそのまま知識とする「思い込み」という本能があります。しかし、事実(データ)に基づいた正しい世界を見ることが大切で自分の知識の偏りや先入観に気づき、正しく理解することの大切さをハンス・ロスリングは著書「ファクトフルネス」で謳っています。
個人が自由に土地やお金・道具などの資本を持ち、商売できるという資本主義の概念も少しづつ変化しています。経済同友会が提唱する「共助資本主義」はイノベーションによる成長を前提としたもので企業から資金や技術が供給されることにより、「自助」「公助」だけでは不十分なセーフティ・ネットが「共助」の力で強化されます。社会と強く結ばれることにより、企業価値を引き上げるという新たな資本主義ともいえます。
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