岡さんから最近の活動についてお話をしていただきました。
94年に地元長野市の清掃工場を舞台にした環境問題を考えるファッションショーを行い、98年に長野オリンピックの文化プログラムで自然素材によるショーを開催しました。それが今年の洞爺湖サミットでのファッションと環境の共生のショーにつながっています。
2000年を過ぎてから環境問題に対する社会全体の関心が世界中で高くなり、エコの講演が増えています。国内各地をはじめ、フランス、メキシコ、中国、韓国等海外のショーやイベントに招かれることが多くなり、ここ数年で百数十回のエコの講演を行いました。
自然の原料を使った繊維で作った洋服は着なくなれば何の問題もなく自然に還すことが出来ます。ところがトウモロコシなどの自然素材を使った服を作ろうとすると、新たに糸を開発しなければいけません。苦労することも多いですが、メーカーの方と一緒に糸の段階から、試作品を開発しながら、新しい服を作っています。
日本の繊維技術、特に糸の開発技術は世界レベルで見ても進んでいます。糸が素材となって布が出来、服になるわけですから、新しい糸が出来ると、新しい服が出来るわけです。原糸のメーカーと付き合っているとファッションの方向性が判ります。ファッション本来の周りに見てもらうきれいさに、体を守る機能性や軽くて強い軽量化が加わり、さらに自然のものに包まれたいという自然回帰の動きが始まっています。
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